株式会社インテグリティ・ヘルスケアでは、去る2021年4月8日に長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会、グラクソ・スミスクライン株式会社様の協力をいただきまして、「地域医療×YaDoc×製薬企業によるePRO/オンライン診療の実践」をテーマにWebセミナーを実施いたしました。
セミナー登壇者(敬称略):松本武浩(長崎大学病院・左上)、武藤真祐(弊社・中央上)、張家銘(グラクソ・スミスクライン株式会社・右上)、園田愛(弊社・左下)、原誠希(弊社・右下)
各セッションの概要は以下の通りです
基調講演:
あじさいネットのNEXTステージ~Withコロナ時代に向けた新戦略・オンライン疾患管理との融合~
長崎大学病院医療情報部 副部長・長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会 理事 松本 武浩 先生
国内最大規模の地域医療の情報連携ネットワーク「あじさいネット」の発足と発展の経緯から始まり、オンライン疾患管理システム「YaDoc(ヤードック)」との連携により実現されるオンライン診療・PHR(ePRO)利活用の価値と可能性について、ご講演いただきました。
施設完結型医療から地域連携型医療へと変化した現代医療において、地域医療情報ネットワーク上であらゆる医療関連情報を集約・流通させることで、地域医療の質を日々向上させる次世代医療モデルが可能となると、力強くお話しいただきました。
さらに、新型コロナ感染対策も含めたオンラインでの対応について、さまざまな取り組みをご紹介いただきました。
講演:
ICTを活用した地域医療連携による疾患管理、最適治療への貢献~製薬企業の新たな貢献方法
グラクソ・スミスクライン株式会社ガバメントアフェアーズ&マーケットアクセス本部 本部長 張家 銘 様
英国サルフォード地域での大規模な地域医療連携の事例や、この度の長崎における「あじさいネット」・「YaDoc」との連携による2疾患(閉塞性肺疾患・SLE)での新たな医療モデルの創出への貢献についてご紹介いただきました。
「他の疾患領域においても、製薬企業が「あじさいネット」・「YaDoc」という医療情報インフラと連携したコンソーシアムを組むことで、新たな価値を創出し地域医療の発展に貢献できればいい」と強調されました。
講演
デジタル技術を活用した新しい地域医療の実例と医産学連携の可能性
株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役社長 園田 愛
地域の約400の医療機関が参画する医療インフラである「あじさいネット」に「YaDoc」によるePROやオンライン診療を付加して、疾患ごとに製薬企業とパートナーシップを組んでいくという全体構想についてお話ししました。
地域医療における新たな医療モデル創出には、医師、患者、そして製薬企業の皆が、PatientCentricityという価値観を共有する必要があり、ePROやオンライン診療の機能を組み合わせての患者サポートプログラム(PSP)が求められるとの考えを示しました。
今後の医療のオンライン化には、患者の日常生活での症状や兆候を可視化(オンラインモニタリング)し医療の質向上を図ること、また患者への情報提供や服薬サポートを図り、治療アドヒアランスを高めることなどが期待されています。さらにその先のデータ活用まで視野に入れながら、医産学の連携から産み出していきたいという展望を説明しました。
パネルディスカッション
モデレーター 株式会社インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役会長 武藤 真祐
Dxの進化についての各段階を次のように整理し、
ステップ1)デジタリゼーション
:アナログをデジタル化する(手帳を電子化する/電子カルテを導入するなど)
ステップ2)デジタライゼーション
:デジタル化されたものを繋ぐ(オンライン診療やePROを活用したPSPなど)
ステップ3)デジタルトランスフォーメーション
:デジタルを活用し人との繋がりを変えること
この度の医産学でのコンソーシアムが目指すものは3であり、臨床現場・製薬企業とともにPatientCentricityな医療の実現に向け、共に新たな価値を創造していきたいと語りました。
製薬企業・医療機器メーカーの皆さまへの個別相談並びに今後のセミナーについて
製薬企業、医療機器メーカーの皆さまを対象に、本コンソーシアムの詳細のご説明や「あじさいネット」×「YaDoc」の医療情報インフラとの連携方法についてのご相談を承っています。また、第2回以降のウェブセミナーで扱ってほしいテーマのリクエストについてもお待ちしております。ご興味のある方は下記のお問合せ先までご連絡ください。
お問合せ先: dt-secretary@integrity-healthcare.co.jp